イバコの生存記録

いまは競プロ(AtCoder)記事がメインです。

31. Magic Keyboardで iPad → Windows のChromeリモートデスクトップを試した

先日購入した Magic Keyboard が届いたので、早速 Chromeリモートデスクトップを試してみました。

ibako-piyo.hatenablog.com

 

しばらく試していたのですが、結論から言うと、非常に微妙でした。

 

Magic Keyboard

www.apple.com

 

Magic Keyboard は iPad に取り付けられる、トラックパッド付きのキーボードです。タブレットカバーにもなります。使い方ですが、マグネットに iPad を付けるだけで、MacBook に近い操作感で iPad を制御できるようになります。

これ自体は思った以上に快適さが増しました。タップ操作はどうしても細かい操作が難しいので、タブレットに対して細かい画面相手だと快適さが段違いでした。ただ、タブレット用の画面はタッチ操作前提のUIデザインが為されていることが普通で、そのような場面に遭うことは滅多に無いです(自分が思いつく範囲でもはてなブログくらいです)。

そのため、よっぽどマニアックな人じゃないと必要ないかなぁ、という感想は変わらなかったです。やたら高いですし。また、想像以上に重量があり、片手でタブレットを持つのは厳しくなるのもマイナスですね。

 

Chromeリモートデスクトップ

Google が提供している、Google アカウントと紐付けて簡単にリモートデスクトップできるアプリケーションです。Windows / Android / iOS など様々なプラットフォームで展開されています。

remotedesktop.google.com

 

さすが Google と言うべきか、導入は極限まで簡略化されておりとても簡単にリモートアクセス環境を構築できます。ホスト・アクセス端末共にアプリをインストールして、紐付けるアカウントを選択して、ホスト側でPINコード(パスワード)を設定すればそれだけで済みます。ルータやらポート開放やらを考える必要もありません。凄い。しかも無料。

…ですが、色々と欠点もあります。

 

iPadChromeリモートデスクトップは操作性に難あり

導入・接続までは驚くほど簡単に行くのですが、iPadChromeリモートデスクトップは操作性の面でかなり厳しさがあります

欠点を挙げると以下のようになります。

  • Magic Keyboard のトラックパッドにまともに対応しておらず、右クリックは画面を2本指タップするしか無い
  • Magic Keyboard のキーで対応していないものがかなり多い
  • iOS版はキーマップ設定が無い。
  • トラックパッドモードの存在意義がいまいち分からない)

 

前提として、iPad から Windows へのリモート接続で試しています。

まず、Magic Keyboard のトラックパッドへの対応状況ですが、そもそもこのデバイス自体がタッチ操作を代用できるものなので、普通に動きます。解像度の問題でタッチ操作では相当しんどいので、トラックパッドはほぼ必須です。トラックパッドモードはマウスを外部接続していない人向けの機能だと思いますが、だいぶ操作が難しかったので無理があると思いました。しかし、Magic Keyboard 上の2本指操作を取れていないようで、右クリックするには画面を2本指タップするしかありませんでした。

次に、これが相当厳しい仕様なのですが、Magic Keyboard で対応できていないキーがかなりあります。具体的には、Tab・Ctrl・Shift・英数・かな・矢印キーなどが全く反応しません。だいぶキツイです。厳密には Tab は反応するのですが、タブ文字入力にしか使えないようで、Google日本語検索でサジェストを移動させるなどの使い方は出来ませんでした。

つまり、コーディング時のインテリセンス・Ctrlを使った操作全般(コピペ、アンドゥ・リドゥなど)・大文字小文字の動的切り替え・直接入力日本語入力の切り替え・カーソル移動がキーボード上で出来ません。vi なら逃れられるかと思いましたが、そもそも Esc キーが無いので無理でした。

 

結局、「できることはブログ更新くらい…」という状況から変わらないのでは?という感想になりました。だいぶ無理をすれば、簡単なプログラムなら書けそうですが…。

というわけで、Chromeリモートデスクトップは導入は楽ですが操作性が壊滅的に悪いです。

 

iPadWindows の接続なら Microsoftリモートデスクトップの方が良い

代替手段として、Windows への接続なら Microsoftリモートデスクトップがあります。こちらはMagic Keyboardに正式対応しているようです。

ただし、ホストマシンとして扱うには OS が Pro 以上である必要があります。また、PCのIPアドレス固定・(外部から接続する場合)グローバルIPアドレスの固定・ポート開放などを自前で行う必要があるようで、導入は知識がないと結構厳しく契約しているプロバイダによって外部からの接続が事実上不可能になる可能性もあります

 

この辺りが面倒なので、出来れば ChromeリモートデスクトップのUX改善が進めば良いな…と思っています。